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【34】孤独死・突然死のときの流れ:警察対応・検案・引き取り・葬儀まで

孤独死や突然死は、病院での看取りとは違い、残されたご家族が突然、警察対応や検案、引き取りの判断に向き合うことになりやすい出来事です。

「まず警察に連絡するのか」
「遺体はすぐ引き取れるのか」
「死亡診断書ではなく死体検案書になるのか」
「葬儀社にはいつ連絡すればいいのか」

こうした疑問が一度に押し寄せるため、何から手をつければよいのか分からなくなりやすいです。警察庁の資料では、死体が発見された場合、警察への届出の後、状況に応じて調査・検視・検査・解剖などが行われ、その後に遺族等へ死体が引き渡される流れが示されています。


また、孤独死や突然死では、病院で亡くなった場合とは発行される書類も変わることがあります。厚生労働省によると、死亡診断書と死体検案書はどちらも死亡を医学的・法律的に証明する文書ですが、生前に診療していた傷病に関連して死亡したと認める場合は死亡診断書、それ以外の場合や死亡した状態で発見され死因が不明な場合などは死体検案書が交付されます。


この記事では、孤独死・突然死が起きたときの流れを、

最初の通報
警察対応
検案と書類
遺体の引き取り
葬儀までの進め方

の順で整理します。
突然の出来事に直面したご家族が、「今この段階で何をすべきか」を見失いにくいよう、実務の順番に沿ってまとめていきます。

まず最初に考えること:本当に亡くなっているか分からないなら救急判断を優先する

発見時点で、まだ息があるのか、意識があるのか、明らかに亡くなっているのか分からない場合は、まず救急判断が優先です。総務省消防庁は、急な病気やけがで救急車を呼ぶべきか迷ったときの相談窓口として #7119 を案内しており、緊急性が高いと判断した場合は 119 番通報への転送やかけ直しを要請する対応を行っています。


つまり、発見時に生死の判断がつかないなら、「警察対応か葬儀対応か」を先に考えるより、救急の必要があるかどうかを優先した方がよいです。
反対に、すでに亡くなっていることが明らかで、しかも病院外・医師の管理外での死亡であれば、警察対応や検案の流れに入る可能性が高くなります。

孤独死・突然死では、まず現場を変えないことが大切

病院外での孤独死や突然死では、発見時の状況がその後の調査に関わるため、まず現場を大きく変えないことが重要です。警察庁の資料でも、死因や身元を明らかにするため、死体の外表調査、死体の発見場所の調査、関係者への質問などが行われると示されています。


そのため、故人を動かしたり、部屋を片づけたり、汚れを拭き取ったりするのは避けた方が安全です。
特に孤独死では、発見まで時間が経っている場合があり、死因や経過時間の確認、事件性の有無の判断に影響する可能性があります。警察の確認が終わる前に現場を変えると、後の説明や手続きが複雑になりやすいため、まずは通報と指示待ちを優先する方が現実的です。

警察は何をするのか

警察が関与するのは、犯罪死体だけではありません。警察庁の資料では、警察は死体発見の届出を受けた後、犯罪による死亡の疑いがあるかどうかに応じて、検証・実況見分、検視、調査、必要に応じた検査や解剖へ進み、その後に遺族等へ引き渡す流れを示しています。


ここで混同しやすいのが「検視」と「検案」です。
警察庁資料上の「検視」は、犯罪に起因するものかどうかを判断するために死体の状況を外表から調べる処分であり、厚生労働省が説明する「死体検案書」は、医師が死亡を医学的・法律的に証明する文書です。つまり、警察の確認と医師の確認は役割が違い、孤独死や突然死ではその両方が関わることがあると理解すると整理しやすいです。

検案と死体検案書とは何か

厚生労働省によると、死亡診断書と死体検案書はどちらも効力に違いはありません。違うのは発行される場面で、医師が生前に診療していた傷病に関連して死亡したと認める場合は死亡診断書、それ以外の場合、生前に診療を受けていなかった場合や、死亡した状態で発見され死因が不明な場合などは死体検案書が交付されます。


孤独死や突然死では、この「死体検案書」になることが少なくありません。
市区町村の死亡届案内でも、死亡届提出には死亡診断書または死体検案書が必要で、一般的に死亡診断書は病院、死体検案書は警察から発行されると案内されています。つまり、警察案件だから行政手続きができないのではなく、必要書類が少し違うだけで、その後の死亡届や火葬許可申請には進めます。

遺体はすぐ引き取れるとは限らない

孤独死・突然死では、警察の確認や医師の検案が終わるまで、すぐに遺体を引き取れないことがあります。警察庁の資料でも、調査、検査、解剖などの可能性が示されており、状況によって手続きが長引くことが分かります。


そのため、病院での看取りと同じ感覚で「当日中に火葬場や式場を予約してしまう」と、引き渡しが遅れた場合に日程変更が必要になることがあります。実務的な解説でも、警察案件では引き渡し日がずれることがあるため、火葬場や葬儀の日程は、遺体引き取り後に確定させる方が無難だとされています。

警察から連絡が来たら、まず確認したいこと

警察から突然連絡が来た場合、動揺してしまうのは当然です。
その中でも、まず確認したいのは、

どこの警察署か
誰の件か
何を求められているのか
今すぐ行く必要があるのか

の4点です。
警察対応では、身元確認、遺族確認、引き渡し時期の説明などが関わるため、電話内容をメモし、家族とも共有できるようにしておくとその後が進めやすくなります。


また、警察に行く前に、故人の氏名や住所、生年月日が分かる情報、自分の身分証明書、故人との関係が分かるものなどを準備すると話が進みやすいです。実務上、警察案件では家族確認と引き取りの段取りが重要になるため、関係書類をまとめて持参した方が安心です。

遺体の引き取り前にやっておくとよいこと

警察の確認が続いている間に、遺族が進めやすいこともあります。
特に大きいのは、葬儀社への相談です。実務解説でも、引き取り前に葬儀社を検討して相談しておくことは有効だが、具体的な火葬日程や式日程の確定は引き取り後が望ましいとされています。


この段階で葬儀社に伝えたいのは、

警察案件であること
まだ引き渡し日時が確定していないこと
搬送先をどうしたいか

です。
警察対応に慣れた葬儀社であれば、遺体引き取り後の搬送、安置、必要書類の流れまで含めて相談しやすくなります。

引き取り後の流れ

警察から遺体が引き渡された後は、病院死亡時に近い流れへ移ります。
つまり、搬送、安置、死亡届、火葬許可証の取得、葬儀・火葬の準備、という順番です。市区町村の死亡届案内では、死亡届は死亡の事実を知った日から7日以内に提出し、提出時に火葬許可証が交付されると案内されています。


実務解説でも、警察から引き取った後は、葬儀社を決めて打ち合わせを行い、死亡届を提出し、火葬許可証を受け取ってから火葬・葬儀へ進む流れが示されています。
つまり、警察対応が終わった時点でようやく「通常の葬儀準備」に入れると考えると分かりやすいです。

病院で亡くなった場合との大きな違い

孤独死や突然死で警察が関与するケースは、病院で亡くなった場合と比べて、ご遺体の状態や手続きの流れに違いが出やすいです。
実務解説では、警察案件では病院で行われるようなエンゼルケアがなされていないことが多く、衣類や納体袋の状態などに注意が必要な場合があるとされています。


また、病院では死亡診断書が比較的早く出て、病院から搬送へ進む流れが見えやすい一方、警察案件では検視・調査・検案が入るため、時間の見通しが立ちにくいです。
この差を理解しておくだけでも、「なぜすぐ進まないのか」と必要以上に不安になりにくくなります。

孤独死では部屋のことも後から課題になる

孤独死の場合は、葬儀や火葬だけでなく、住居や室内の対応も後から大きな課題になることがあります。
特に発見まで時間がかかった場合は、室内の清掃や原状回復、賃貸物件の明け渡しなどが必要になることがあります。実務的な整理でも、警察対応のあとに遺体引き取り、葬儀準備、特殊清掃や原状回復へ進む流れが示されています。


ただし、この段階でも、警察の確認が終わる前に室内へ勝手に手を入れるのは避けた方が安全です。
まずは警察の指示に従い、引き取りと葬儀の流れを整えたうえで、必要なら専門業者へ相談する順番が現実的です。

家族が特に困りやすいポイント

孤独死・突然死で残されたご家族が特に困りやすいのは、

いつ遺体が戻るか分からない
書類が違う
通常より費用が読みにくい

の3点です。
警察案件では検案料、死体検案書関連費用、搬送費などが加わることがあるとする実務解説もあり、病院での看取りとは費用構造が少し変わりやすいとされています。


そのため、焦って一社だけで決めるより、警察案件に慣れている葬儀社かどうか、追加費用がどこで出るか、死体検案書を受け取った後の死亡届提出まで案内してくれるか、を確認しておくと安心です。
警察対応の経験が少ない家族ほど、手続きの伴走をしてくれる葬儀社かどうかは大きなポイントになります。

生活葬祭センターとしてお伝えしたいこと

孤独死や突然死では、悲しみと実務が同時に押し寄せます。
だからこそ大切なのは、全部を一度に決めようとしないことです。


まずは、

現場を変えない
警察の説明を聞く
必要書類を把握する
引き取り後に葬儀社と具体的に進める

という順番を意識すると、かなり整理しやすくなります。


生活葬祭センターとしては、こうしたケースでは「通常の病院対応と違うからこそ、順番を見失わないこと」が大切だと考えています。
最初の段階では、立派な葬儀内容を決めることより、警察対応・書類・引き取り・安置までを止めずに進めることの方が重要です。

まとめ

孤独死や突然死で警察が関与する場合、警察への届出の後、状況に応じて調査・検視・検査・解剖などが行われ、その後に遺族等へ遺体が引き渡されます。病院での看取りとは違い、死因や事件性の確認が優先されるため、すぐに引き取れるとは限りません。


また、このようなケースでは死亡診断書ではなく死体検案書が交付されることがあり、厚生労働省は、死亡した状態で発見され死因が不明な場合などには死体検案書が交付されると案内しています。死亡届の提出には死亡診断書または死体検案書が必要で、提出時には火葬許可証が交付されます。


遺体引き取り後は、葬儀社へ正式に依頼し、搬送・安置・死亡届・火葬準備へ進むのが基本です。孤独死では室内対応も後から課題になることがありますが、まずは現場を変えず、警察の説明に従い、引き取りと書類を整えることが優先です。孤独死・突然死の場面では、何を先に決めるかより、何を先に止めずに進めるかが大切です。

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